主催: 聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科
<目的>MTX効果不十分な乾癬性関節炎患者におけるインフリキシマブの有用性を検証する。<患者と方法>44歳、49歳、59歳の男性患者を対象とした。罹病期間はそれぞれ3.2年、6.5年、5.5年であった。インフリキシマブ3 mg/kgを0、2、6週および以後8週毎に投与した。22週時におけるACR-N一次評価項目とし、PASI (Psoriasis Area and Severity Index) を用いて皮膚病変も評価した。<結果>血清CRP値は1例目で0週時の0.4 mg/dlから22週時の0.1 mg/dl、2例目では1.3 mg/dlから0.2 mg/dl、3例目は7.7 mg/dlから3.7 mg/dlと改善した。22週時におけるACR-Nは各々75、60、14であった。皮疹においては1例目と2例目では6週時にPASIにおける75%以上の改善を認めたが、3例目では50%改善にとどまった。インフリキシマブ投与による有害事象はみられなかった。<結語>インフリキシマブの併用はMTX効果不十分な乾癬性関節炎に有用であった。