主催: 大阪大学保健センター、大学院医学系研究科身体防御健康医学
抗MRA抗体IgE出現後もMRA長時間投与により継続可能となり、良好な経過を辿っている症例を報告する。症例45歳女性 3年前全身倦怠感。2年前から微熱、1年以上前から頸部・鼠径部・腋窩リンパ節腫脹に気付く。腹腔内リンパ節腫脹もあり。平成15年4月11日リンパ節生検。Castleman病(plasma-cell type)でありmulticentric Castleman病と診断。7月26日よりPrednine 50mg投与、漸減、16年1月23日から15mgで維持。 17年4月1日以降、肝機能障害(Cholestasis)が出現、遅れて肝細胞障害も出現。8月11日アクテムラ(抗IL-6R抗体)の治療を開始。2週間後、第2回アクテムラ投与(MRA 5.6, IgE 15.3)。アクテムラ投与中に全身蕁麻疹、悪寒出現。強ミノとソルコ-テフで軽快。2週間後、第3回アクテムラ投与(MRA<1.00, IgE 5.45)。CRP 5.0と上昇。25mg/hの時には異常なし。50mg/hにして30mL入った時に全身蕁麻疹と悪寒出現。強ミノとソルコ-テフするも痒みが持続しソルコーテフ200mgを追加投与にて軽快。1週間後、第4回アクテムラ投与(MRA24, IgE 5.96)。前回infusion reaction like symptoms出現したため、リツキサンに準じてポララミン・ブルフェンを前投与した。アクテムラは10ml/h 15分間投与後、25ml/hとした。副作用なし。以後もIgE抗体は陽性であったが副作用なし。アクテムラ投与後、肝機能が著明に改善、自覚症状・社会活動も発症前戻っている。