抄録
Th17細胞の登場によって現在までTh1病とされていた疾患がじつはTh17病と考えられるようになってきた。尋常性乾癬が代表的皮膚疾患であるが、多発性硬化症、関節リウマチ、I型糖尿病などもTh17病であることが明らかになってきた。アトピー性皮膚炎もTh17の関与が報告されている。アレルギー性接触皮膚炎もT細胞が重要な役割をはたすことはかわりがないが、effectorT細胞はCD4+T細胞であるTh1からCD8+TCI細胞に変遷し、最近ではTh17細胞やNK細胞がeffectorとの報告もある。また抗原提示細胞(APC)としてはランゲルハンス細胞(LC)がeffectorT細胞生成に重要な役割をはたすものとされていたが、最近regulatory(抑制的)な役割をはたす可能性があることが報告された。これはランゲルハンス細胞を消失させるテクニックが開発されたことによる。これによりあらたなAPCとしてランゲリン+樹状細胞(DC)の役割が注目されている。ヒトに同様の細胞が存在するかどうかも今後の課題である。われわれはヒトLCのHIV感染における役割を明らかにしている。ヒトHIV感染では真皮DCよりもLCが重要である。CD4,CCR5を介して感染するのでこれらの分子は予防・治療のターゲットとなりうる。