臨床神経生理学
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特集「臨床に役立つ神経筋電気診断」
筋電図検査に必要なME基礎知識
正門 由久
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2013 年 41 巻 3 号 p. 180-186

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抄録

脳波や筋電図等を用いて, 疾患の診断や神経機能を解明する神経生理学は, 電位を記録, 表示, 計測, そして記録された神経や筋の活動電位の解釈, これらを含む学問である。診断のためには疾患などによる波形の変化等についての知識が必要であるが, 一方技術的な限界や機器の問題などによる波形の変化についての知識も必要である。つまり診断および評価のためには機器, ME (medical electronics) 医用電子工学に関する知識が不可欠である。基本的な活動電位の発生, それを記録する際の周波数帯, アナログからデジタルへの変換, フィルタや電極の影響, アンプ, マイクロプロセッサー, モニター, スピーカー, 刺激機器などについての特性を知ることが必要である。これらを知ることで, 記録したい波形を得ることや得られた波形の解釈などもできることとなる。

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© 2013 一般社団法人 日本臨床神経生理学会
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