2015 年 43 巻 6 号 p. 499-503
高周波振動 (high-frequency oscillations: HFO) は, γ帯域を超える80 Hz以上の脳波活動である。てんかん性HFOはてんかん原性領域の代理マーカーとして注目されており, てんかん外科の成績向上に貢献が期待されている。しかし, その記録法や判読法は施設によって差異が大きいのが現状である。HFOの記録にはサンプリング周波数2 kHz以上, アンチエイリアシングフィルタ600 Hz以上が推奨される。頭蓋内電極の接触面積は0.2~5 mm2が望ましい。HFOの適切な表示には, 日本光電製ビューワの場合, モニタの水平ピクセル数1,920以上, 高域遮断フィルタオフ, 時定数0.001–0.003秒 (低域遮断フィルタとして53–160 Hz), 感度1~5 μV/mm, タイムスケール0.5~1秒/ページが推奨される。コンピュータを用いたHFOのスペクトル解析と自動検出についても触れることにする。