臨床神経生理学
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特集「検査機器の内部精度管理の考え方」
生理検査の内部精度管理
川口 港
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2025 年 53 巻 6 号 p. 659-665

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抄録

臨床検査室の品質と能力に関する要求事項を定めたISO規格がISO 15189: 2012であり, 第1版が2003年に制定され, 2007年に第2版, 2012年に第3版へと改訂された。さらにISO/IEC 17011: 2017 (JIS Q 17011: 2018) で「フレキシブルな認定範囲 (flexible scope) 」が新たに定義され, 認定機関がその管理に関する文書化した手順を持つことが要求事項となった。現在ではISO 15189: 20221) が2022年12月に改定・発行された。2015年4月には認定範囲に生理学的検査が新たに追加され, 生理学的検査についても要求事項に則った標準化や内部精度管理 (IQC: Internal Quality Control) を求められるようになった。ISO 15189を取得していない施設においても, 医療法の一部改正2) に伴い, 精度の確保に係る各種標準作業書・日誌等の作成が義務化され, 努力義務ではあるが, 内部精度管理についても求められており, 検体検査に限らず精度管理の重要性が増している。ISO 15189導入時の内部精度管理は, 生体を用いたところから始めたため, 被検者による影響が大きく, 管理範囲などを独自に設定し, 精度管理の方法に苦慮した。現在ではABRジェネレータ等の保守管理用機器で精度管理を行う方法もあるが, 脳波計の全てを評価しているわけではない。本稿では脳波検査を中心に生理学的検査の内部精度管理について説明する。

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