免疫抑制療法の進歩により,近年では腎移植後の移植腎予後,患者の生命予後は良好となっている。腎移植後は,拒絶反応,抗ドナー抗体産生を避けるために免疫抑制剤が必要となる。免疫抑制剤は至適血中濃度で管理されるが,腎移植後は健常人,透析患者と比較すると,発癌リスクが高くなることが報告されている。腎移植後のレシピエントの死亡原因として癌が最も多い原因となっている。そのため,腎移植後に特有の癌種,発癌による腎移植後の移植腎予後,患者の生命予後に対する影響,発癌のリスク因子,免疫抑制剤による影響,発癌対策についてまとめる。