2025 年 13 巻 2 号 p. 108-113
わが国では慢性的なドナー不足のため,高齢者や高血圧,糖尿病を持つマージナルドナーからの腎移植も行われている。生体腎移植ドナーの長期的安全は非常に重要だが,提供後時間の経過とともにフォロー率は低下しているのが現状である。これまでのドナーの予後に関する報告に共通しているのは,腎機能低下のリスクは提供後10年以上経過すると高くなること,その背景には既存あるいは新規に発症したCKD進行因子や他の重篤な合併症が関与していることである。継続的なモニタリングと合併症発症時の適切な介入が重要であるが,ドナーの高齢化や地理的事情により,移植施設ですべてのドナーを長期にフォローしていくのは難しい。地域やかかりつけ医で,ドナーを長期的に支えていく仕組みづくりについて考えてみたい。