2026 年 14 巻 1 号 p. 119-132
【目的】本邦における交換腎移植(KEP)の必要性を明らかとする。【方法】KEPに関して,また2012〜2021年で免疫学的な理由による腎移植断念例数についてアンケートを実施した。腎移植断念例が免疫学的リスクを回避し移植が実施可能となるかをバーチャルクロスマッチ(VXM)でシミュレーションした。【結果】アンケートは107施設(回答率:81.7%)から回答を得た。日本においてもKEPが必要かという問いに対し,71施設(66.4%)が必要と回答した。また,過去10年間(2012〜2021年)に「免疫学的」な理由で生体腎移植を断念したのは251組であった。詳細な情報が得られた80組でVXMを実施したところ,ドナー特異的抗体陰性となる組み合わせは,血液型適合では37/80組(46.3%),血液型不適合移植では41/80組(51.3%)であった。【結論】本邦におけるKEPの必要性,有用性の可能性が示された。