当院では,1988年より腎移植診療を開始し,2014年までに210例の腎移植を行ってきた。近年移植希望患者が急増し,それとともにABO血液型不適合,クロスマッチ陽性,巣状糸球体硬化症や高度動脈硬化などのハイリスク症例も増加してきたため,従来の診療体制では対応困難となってきた。また,腎移植専従者は少なく,スタッフの能力を最大限活用しながらチーム医療を行っていく必要があった。そこで,腎移植診療体制を見直し,再構築に取り組んだ。国内留学への医師派遣を皮切りに,診療体制を合理化し,人材教育,地域への啓蒙活動,また臓器提供推進など,ここ数年でさまざまな取り組みを行った。その結果,チームへの多くの職種の参画が得られ,より多くの症例にも対応可能となり, 2012年には年20例,2014年は年31例と腎移植症例の増加がみられた。また,拒絶反応および感染症の発生率も減少,移植腎生着率も良好となった。