「原点回帰─神々の生まれいづるところで,日本人の死生観,臓器提供・移植を再考しよう─」というテーマで,第49回日本臨床腎移植学会を主催した。会長講演,特別企画の内容をもとに,このテーマを掲げた理由,今学会から学び得たものと将来に向けての提言を考察,加筆した。会長講演では,①このようなテーマを選んだ山陰地方の歴史的,民族的な特徴,②筆者自身の体験でつづる移植医療と社会環境の変遷,特別企画では9人の演者の講演と発言を要約し,「二人称の死」というキーワードを中心に総括した。最後に,筆者と各演者の主張を総合して,この主題を,①脳死も人の死である,②臓器移植は妥当な医療である,③死体からの臓器提供を増やす必要がある,④筆者自身の死生観と移植医療への考え方という4点に整理した。