日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
総説
腎移植内科医が考えるチーム医療
後藤 憲彦
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ジャーナル 認証あり

2016 年 4 巻 1 号 p. 21-30

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抄録

腎移植数増加により,腎移植内科医の必要性は高まっている。腎移植の管理において腎移植内科医が必要か,それとも腎移植の臨床を知っている腎臓内科医でも十分かは,腎移植施設の年間移植数や施設の形態(大学病院か大学病院以外)により異なる。腎炎を含む慢性腎臓病(CKD)原疾患の治療により末期腎不全への進行を遅らせるのは重要なことであり,本邦での腎疾患治療,透析医療水準は世界トップレベルである一方で,CKD早期からの腎移植への準備は十分に成されていないことが多い。腎移植を含めたCKD患者の生涯治療を考えた時,移植前後にいるのは一般の腎臓内科医である。腎移植内科医と一般の腎臓内科医が連携を密にすることは,患者の長期予後につながるであろう。さらに十分な余裕をもった腎移植前の時期からの腎臓内科医との連携は,先行的腎移植(PEKT)増加につながる。PEKT達成率を上げることは,CKD患者の長期予後を改善するだけでなく,腎移植チーム内(腎移植外科,腎移植内科,腎移植コーディネーター,看護師,臨床心理士,ケースワーカー,栄養士など)の連携をも強くする。腎移植後も腎臓内科医と連携をとり,症例をフィードバックすることは,腎移植患者数の増加に向けて重要なことである。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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