熱測定
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標準状態圧力の成立過程
長野 八久
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2004 年 31 巻 3 号 p. 146-150

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抄録
大気圧の認識から標準状態圧力(SSP)の成立にいたる歴史が解説される。もともとSSPは1気圧と定義されていたが,1981年にIUPACは新しいSSPとして100kPaを推奨した。しかし,気圧という単位の元になった標準大気圧は,単なる圧力単位標準ではなく,大気圧の認識と物質の通常沸点に関わる歴史的概念である。このために,化学においてさえ今日に至るまでIUPACの推奨値は完全には受け入れられていない。
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© 日本熱測定学会
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