Cardiovascular Anesthesia
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2014年度 教育講演2
心臓血管麻酔科医が手術室の外で得てきたもの—狭き門より入れ
貝沼 関志
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2014 年 18 巻 1 号 p. 9-13

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抄録

 心臓血管麻酔専門医は麻酔科専門医のサブスペシャルティーであるが,同時に,集中治療専門医とは並列したサブスペシャルティー領域であるという位置づけである。筆者自身の経験からは,心臓血管麻酔経験が基礎研究での個別臓器保護研究の重要性に気づかせ,心臓血管麻酔周術期管理経験が集中治療における診断治療能力の養成につながっていった。後者は具体的には,画像診断,感染症・敗血症診断治療,手術侵襲の意味の掘り下げ,各種手技能力の拡大,血液浄化療法を含む体液管理,栄養管理などの能力である。心臓血管麻酔の狭き門から入ることは手術室の外で医師として多様な疾患を診断治療する広い道に出る最短コースになりうる。

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© 2014 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会
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