2018 年 22 巻 1 号 p. 61-65
目的:肺動脈カテーテルの過挿入は,重篤な合併症を起こす可能性がある。本研究では,胸部X線像モニターの曲線測定機能を利用し,術直後と術翌日の肺動脈カテーテルの推奨部位留置長を計測した。方法:倫理委員会承認後,体外循環を使用した冠動脈バイパス術を受けた患者46名を対象とした後ろ向き観察研究を行った。仰臥位正面胸部X線像で,カテーテルをたどり,第6頸椎から右肺門部までの長さを推奨部位留置長とした。術直後と術翌日の推奨部位留置長を比較し,推奨部位留置長の延長分と心胸郭比の増加分の相関関係を求めた。結果:推奨部位留置長は術翌日に延長した。推奨部位留置長と心胸郭比には相関関係を認めなかった。結論:術当日と比較して術翌日の推奨部位留置長は延長したが,延長は心胸郭比の増加によるものではないことが判明した。