1993 年 12 巻 3-4 号 p. 3-4_47-3-4_53
ヒトで使用されている圧平眼圧計をウシで応用し、どの眼圧計が最適であるか検討した。
眼圧計は、パーキンス手持ち眼圧計MK-II、アルコンPTG (ALCON)、トノペンXL (TONO-PEN)、キーラーパルゼア非接触式眼圧計の4機種を起用した。まず、成牛2頭、子牛2頭を用い予備実験を行いALCONとTONO-PENが使用可能であった。そこで成牛5頭、生後2週間以内の子牛7頭を対象にALCONとTONO-PENを使用して実験を行った。
実験1は、TONO-PEN①→ALCON→TONO-PEN②の順で測定者A、B、Cの3人で測定を行った。測定値は各眼圧計につき左右交互に4回づつ行いその平均値を求めた。実験2は、測定者Aの1人が、ALCON①→TONO-PEN→ALCON②の順で測定を行った。測定値は実験1と同様に各眼圧計につき左右交互に4回づつ行いその平均値を求めた。実験1、2ともTONO-PENのほうがALCONよりも高い眼圧値を示した。測定値のバラツキ、測定者間のバラツキにおいてもTONO-PENのほうがALCONよりも大きい値を示した。TONO-PENとALCONの相関性は低かった。また、反すう時における測定ではTONO-PENは測定自体は可能であったが誤差率が大きく、ALCONは測定不可能であった。