比較眼科研究
Online ISSN : 2185-8446
Print ISSN : 0286-7486
ISSN-L : 0286-7486
症例報告
水晶体破嚢を伴う犬の白内障の5症例
福島 潮福島 美鈴金澤 崇史西塚 健太波平 真治各務 佐紀村松 勇一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 32 巻 p. 43-47

詳細
抄録
白内障を発症した犬の5症例において眼の超音波検査により水晶体の破嚢と水晶体内容物の硝子体腔への流出所見を認めた。水晶体内容物の流出から生じたぶどう膜炎に対して全症例でプレドニゾロン0.5mg/kg、1日2回の投薬をおこなった結果、ぶどう膜炎は改善したが、治療開始から3ヵ月間以内に5頭中3頭に続発性網膜剥離が発症した。このことから水晶体破嚢に起因するぶどう膜炎症例に対して投薬治療のみを行った場合には、続発性網膜剥離を発症する可能性が高いものと考えられた。
著者関連情報
© 2013 Japanese Society of Comparative and Veterinary Ophthalmology
前の記事 次の記事
feedback
Top