デジタルアーカイブ学会誌
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口頭発表
[B11] 自然史標本データベース「サイエンス・ミュージアムネット」の現状と課題
細矢 剛神保 宇嗣中江 雅典海老原 淳水沼 登志恵
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ジャーナル オープンアクセス
J-STAGE Data 電子付録

2018 年 2 巻 2 号 p. 60-63

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抄録

気候変動解析や保全政策などのためには、どこにどのような生物がいたかというオカレンスデータ(在データ)は重要であり、多数のデータを集積して利用するという活動が必要となる。GBIF(地球規模生物多様性情報機構)はこの目的で2001年に設立された。この活動のため、日本の機関から生物系の自然史データを収集し、国内利用のためにデータを公開しているのがサイエンス・ミュージアムネットである。S-Netは、国立科学博物館が運営する標本情報の公開サイトであり、現在80を超える日本全国の協力機関から収集された450万件の自然史標本データが公開されており、検索・ダウンロードの他、検索結果を地図に表示することができる。これらのデータは、チェックリストの作成や、分布域の予想などに利用されている。S-Netから公開されているデータの大部分は動物および植物であり、菌類のデータ数は限られている。また、データは日本全域をカバーしてはいるが、数は全国で一定ではない、などの課題も多い。

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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