2019 年 3 巻 2 号 p. 257-260
本報告では,学術資料の調査・整理における作業途中での逐次的な成果の公開(“逐次公開”)に関して,その概要と文献資料を対象とした事例について述べる.報告者らは,地域に現存する古文書や民具などの学術資料を対象に,調査・整理・情報資源化に取り組んできた.近年,地域の学術資料に対しては,社会における幅広い利活用やオープンサイエンスに貢献する情報資源として,大きな期待が寄せられているが,その一方で,調査・整理開始からデジタルアーカイブ公開までには年単位の時間を要することが一般的であり,より迅速かつ柔軟な学術資料情報の公開方法の確立が急務である.本研究では,収集・整理・保存・公開・活用の過程について検証し,現状および課題を整理した上で,新しい逐次公開に関する手法・枠組みを提案する.