2020 年 4 巻 2 号 p. 177-180
本研究は、NHK番組アーカイブス学術トライアルにおけるNHK番組の視聴を通じて、塩田法による塩田作業を抽出・解析し、さらに塩田作業の「技・過酷さ」の共有・発信・伝承の可能性を検討したものである。「揚浜式」「入浜式」「流下式」それぞれの塩田作業をNHK番組から抽出し、特に入浜式塩田における入鍬作業を例に「技・過酷さ」の共有を検討した。 技については、文献や写真から伝わる情報とは質的に異なる情報が映像から共有される可能性が示唆された。過酷さについては映像から共有されにくく、経験者の音声や文献情報が加わることにより映像が生かされるものと考えられた。