2020 年 4 巻 2 号 p. 97-100
全国各地で映像・写真を用いたコミュニティ実践が行われている。発表者はこれまでも、ボトムアップで試行錯誤が重ねられているこれらの取組みの多くに対し、様々な距離感をもって関与・支援し、時にそれらをつないで、アーカイブ構築に関する課題や知見の共有を図る活動を続けてきた。その数々の経験を踏まえ、2019年12月2、3、5、6日の4日間、神奈川県秦野市にて「夕暮れ映像祭2019」というイベントを開催した。地域を題材にした映像上映を核に、各地のデジタルアーカイブのアクチュアルなコミュニティとの関係を問い、ショーケース化する試みである。本発表では、このイベントを契機に、各地のプロジェクトのネットワークハブとなるデータベース「学前ローカルイメージラボ」(バーチャル・ラボ)を立て、その公開と活用を介した循環的運動体としてアーカイブ連携を推進していく構想について報告する。