デジタルアーカイブ学会誌
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事例/調査報告
動作する人体のデジタルアーカイブ(第1報):サブミリ解像度の形状データ取得と動作の適用
後濱 龍太岸本 慎也加藤 健太郎横山 圭島田 茂伸
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 4 巻 3 号 p. 284-291

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抄録

本稿では、身体表現における演者の「身体形状」および「動き方」の両方が唯一性や希少性を備えており、原資料としての性質を帯びているとのアイデアに基づき、動作する人体をデジタルアーカイブする方法を提案する。3次元デジタイザを用いて取得した高解像度かつ高寸法精度な形状データに、モーションキャプチャを用いて取得した動作データを統合することで、動作する人体のデジタル復元である「動作可能モデル」を生成する方法を明らかにする。動作可能モデルとデジタイズ直後の形状データの寸法変位RMSは1mm未満であり、提案手法がデジタイズ形状の寸法をほとんど変化させないことを示した。本手法が舞踊などの無形文化財やスポーツのアーカイブへ適用しうる基盤技術となることを期待する。

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