SIG「戦争関連資料に関する研究会」の活動の中間報告と浮かび上がった課題について討議します。
体験者がそれぞれの「記憶」を、「語る」という行為を介して次世代につなぐ「継承の時代」から、さまざまな「記録」にアクセスすることによって認識を深める「共有の時代」へ――戦後75年は、「戦争」に向ける歴史的眼差しにとって、大きな節目となるメモリアルイヤーでした。語り手の不在、資料の散逸、一つひとつの出来事に目線を合わせることの難しさが、私たちの前には立ちはだかっています。戦争資料館や記憶・記録の伝承を掲げた組織・施設・活動、図書館や郷土資料館といった地域に根差した文化施設は、この「節目」をどう越えていこうとしているのでしょうか。戦後76年目の国内各地の動きを俯瞰しながら、未来にむけて「平和」を創造しつづけていくための条件について、考えてみたいと思います。
(1)プレリサーチから見えてきた課題と事例報告
(2)メタデータ・スキーマの共有による情報連携の構想