2021 年 5 巻 s2 号 p. s146-s149
山形大学附属博物館は、師範学校の郷土室(元を辿れば学寮の博品室)と、戦前の山形県教育会館につくられた郷土博物館がルーツであり、前史を入れれば100年以上の歴史がある。その性格上、地方文書を3万点以上収蔵しており、その中核の一つは三浦新七(1877-1947)が収集した三浦文庫文書(5614点)である。本年、三浦がドイツ留学中(1903-12)に交わした絵葉書(2119点)が追加寄託となった。発表者は、今後の活用を考え、これらをデジタルアーカイブとして公開すべきと判断した。人員・予算ともに潤沢ではない最弱の大学博物館が、低廉かつ簡便なアーカイブ構築に挑戦する。