薬学分野におけるデジタルアーカイブについて、聞き取り調査、WEB調査を行った。聞き取り調査のインフォーマントは合計15名、内訳は岐阜薬科大学及び岐阜女子大学教授、薬剤師・薬局店主、管理栄養士、薬博物館学芸員、医師、メディア関係者、デジタルアーカイブ学会理事などである。結果、学術情報については十分なデータベースが既に存在するため、デジタルアーカイブの必要性はないという意見であった。
WEB調査の結果、薬学分野のデジタルアーカイブについては、文献資料、製薬会社の企業博物館、薬草、薬データベースなどが散見されるが、全体として整理されておらず横断検索などはできないことがわかった。またこうした資料やデータへのアクセスは医療従事者や関係者に制限されており、一般人はアクセスができない。
上記より、薬草・個人の薬歴・医療データのアーカイブ化とその利用、及び海外の事例調査など、今後の課題が明らかになった。