2023 年 7 巻 2 号 p. e11-e17
本稿は、大学の授業で電子教科書をバンドル型ライセンスモデルで利用した実験の報告である。近年、大学の授業は専門書などの教科書に代わり、書籍の一部複製や教員自作スライドを教材とする傾向にある。その場合、著作権法に抵触する懸念と教科書離れによる出版社の収益悪化から、ひいては大学が不利益を被る可能性がある。この問題の対策として、教員希望の複数の電子教科書を利活用できるバンドル型ライセンスモデルを試みた。延べ8つの授業で実験の結果2授業は本採用に至り、利用モデルの可能性が確認できた。