2024 年 8 巻 2 号 p. 97-100
2023年に博物館法が大きく改正された。そして、博物館の事業にデジタルアーカイブが追加された。デジタルアーカイブはミュージアムのサスティナビリティに関して、イノベーションのトリガーになると期待される。縮減する社会・経済及び財源のなかで、ミュージアムの所管するコレクション及び情報は増え続けていく。今後はミュージアムにおいても「トリアージ」を迫られるかもしれない。パブリックコレクションを持続可能なものにするためには、この絶対的な矛盾を乗り越える必要がある。ステークホルダー、つまりは館の理解者や応援団を増やすことで、ミュージアムがサスティナビリティを確保していくことが必要である。