御嶽山では,2014年9月27日に1979年以来35年ぶりとなる噴火が発生した。噴火による火山噴出物の分布や噴出量は,1979年に発生した噴火とほぼ同様であったことから,御嶽山を流域とする牧尾ダムの水質は,前回同様,長期にわたり噴火の影響を受けることが予測された。このため水資源機構では,中部地方整備局とともに,関係自治体や利水ユーザーと連携して効率的な水質調査を実施するだけでなく,精度の高い放流水質の予測を行いつつ適切な水質保全対策を実施した。その結果,現在までは大きな利水障害が発生することなく,下流への利水供給が継続できている。