2021 年 31 巻 2 号 p. 212-223
建設業を含む産業界では労働人口の減少が進む中,2024年には改正労働基準法が建設業に適用されるなど,労働環境が著しく変化しており,労働力不足の解消や生産性向上は極めて重要な課題となっている。これに対して,近年Society5.0や国交省の「インフラ分野におけるDXの推進について」などに代表するように,データを利活用して可視化,自動化する,CPS(Cyber-Physical Systems)を導入した社会課題解決が進められている。本論はCPSの概念を取り入れて施工管理における生産性向上を目指した現場管理システム「T-iDigital Field」を新たに開発し,施工中のコンクリートダム現場に導入して生産性向上効果を検証したものである。