ダム工学
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砂礫流下による水理構造物損傷量を予測するための試案
柏井 条介井上 清敬
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2002 年 12 巻 3 号 p. 209-217

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抄録

貯水池流入土砂の積極的な下流への排出は, 堆砂対策としてはもちろん, ダム下流の環境保全の観点からも期待されている。土砂排出のため, 土砂ブラッシングやバイパス施設などの水理構造物が用いられる場合が多いが, これら施設の設計・管理では, 砂礫流下による損傷量の予測とその対策が重要な課題となる。本稿は, これら土砂流下の想定される水理構造物がコンクリート構造物として設けられることを前提に, その局所的損傷量の推定方法を提案するものである。提案する方法は, 水理模型実験において模型材料を損傷させ, 原型施設での損傷量を推定しようというものであり, その基本的な考え方を示すとともに, 模型材料候補として考えているパラフィン, 吸水性スポンジの材料特性を明らかにし, 今後の課題も含め適用性を検討した。

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© 一般社団法人ダム工学会
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