ダム工学
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粗粒材料の室内と現場締固め特性の比較
豊田 光雄
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2004 年 14 巻 1 号 p. 20-30

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抄録
粗粒材料は, 粒径数百mmの岩や砂礫から細粒分までさまざまな粒径をもつ岩石や土粒子を含む粒度範囲の広い材料である. 設計および施工管理に用いられる設計密度や締固め品質管理の密度などは, 一般に実粒度の大粒径部分をカットして縮小粒度に調整された材料を用いた室内試験で得られた密度を礫率補正して求められている. しかし, 室内試験と現場盛立て試験とでは, 使用材料の粒度や締固め方法などが異なるために, 信頼できる実施工の現場密度を予測することは現状では難しいと考えられる. 本論文では, まず, 室内試験において, モールド径と材料の最大粒径を変えた試験を行い, 礫率補正の有効性について検討した. そのあとに2種類の粗粒材料を対象にして, これらの材料に適用できる多点数測定に適し, しかも測定容積の大きい走査型のRI密度計 (SRID) を用いて, 室内試験と同様に試験含水比を変えた現場締固め試験を行い, 室内と現場の締固め特性を比較検討した結果を述べる.
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© 一般社団法人ダム工学会
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