日本歯科理工学会誌
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総説
『見えない』接着から『魅せる』接着への転換
亀山 敦史
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2022 年 41 巻 1 号 p. 46-51

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抄録

20世紀初頭にBlackによって体系化された齲蝕治療に対する保存修復技法は,歯質接着材料の進歩・発展とともにMID(Minimal Intervention Dentistry)型,すなわち接着技術を生かした必要最小限の切削による歯質保存的な修復技法へと変換を遂げた.齲蝕治療に限らず,現在では歯科のあらゆる領域で接着技法が活用されている.一方で,従来のように保持形態を付与する窩洞形態とは違い,接着に依存する治療法はチェアサイドで行う自らの接着技術を視覚的に捕らえることが難しい.とはいえ,接着状態の良否が臨床成績に直結しうることから,接着状態に悪影響を及ぼしうる種々の因子をいかに察知し排除するかを常に意識しながら歯科診療に臨む必要がある.本稿では被着歯面に残存するスミヤー層や接着材料に含有される溶媒,接着環境,光照射器による重合や被着面の汚染についてこれまでに報告されている文献をもとに考え,今後の展望を述べる.

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© 2022 一般社団法人 日本歯科理工学会
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