日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
Online ISSN : 2434-2254
Print ISSN : 1343-8441
臨床報告
リハビリテーション病院における胃瘻造設患者の看護上の問題
平松 知子佐々木 久美子石川 沢美斎藤 みちよ
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1998 年 2 巻 1 号 p. 36-39

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抄録

当院でリハビリテーションをより円滑に進めるために胃瘻造設を行なった。嚥下障害患者9例について、造設前から造設後にかけてどのような問題があるか、看護の観点から整理してみた。 術前術後の管理については、処置自体は簡単だが、認知障害のある患者の術直後の胃瘻ボタン抜去防止が大きな課題であった。これと並んだ大きな問題は、手術を受ける(受けた)という不安の強さであった。失語や認知障害のある患者の不安・不穏は勿論のこと、コミュニケーション障害も認知障害もない患者の不安・疑問に対して、看護婦及び医師側の統一された細やかな対応が要求された。 嚥下リハに関しては胃瘻の方が経鼻胃管や口腔ネラトン法よりも訓練がスムースであるように見えた。又、自宅退院の場合にも胃瘻が良いようである。

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© 1998 一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会
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