2019 年 23 巻 1 号 p. 3-7
誤嚥性肺炎と診断されて入院し,摂食嚥下リハビリテーション開始時には経口摂取不能であったが,入院前には3食経口摂取であったパーキンソン病(Parkinson's disease: PD)37 例について,3 食経口摂取再開に関連する要因を検討した.退院時に3 食経口摂取となった17 例はそうでない20 例に比べ,年齢が若く,Hoehn-Yahr 重症度が低値,退院時の運動FIM,入院時の認知FIM,退院時の認知FIM,運動FIM 効率が高値であった.また,嚥下機能と運動機能の改善度には相関関係を認めた.誤嚥性肺炎後のPD 患者でも,認知機能が高い患者では,運動機能の改善と経口摂取の再開に至りやすいと考えた.