日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
Online ISSN : 2434-2254
Print ISSN : 1343-8441
短報
歯科専門職以外の医療・介護・福祉職によるオーラルフレイル評価指標項目のデルファイ法による検討
寺島 涼子河南 典子石間 恵美若佐 麻依子飯田 良平新野 直明
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2025 年 29 巻 2 号 p. 80-90

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抄録

 【目的】オーラルフレイル(Oral Frailty)は口腔機能のささいな衰えを示し,高齢者のフレイルやサルコペニア,要介護状態の予測因子となりうることが明らかになっている.オーラルフレイルは,適切な時期に予防的介入を受けることにより機能を取り戻す可逆性がある.我が国におけるオーラルフレイル対策は地域包括支援センター等で実施しており,歯科専門職以外の医療・介護・福祉職が高齢者に対応することが多い.そこで歯科専門職以外の医療・介護・福祉職が評価可能なオーラルフレイル評価指標の作成を考えた.本研究ではその第Ⅰ段階として,摂食嚥下障害看護認定看護師を対象としたデルファイ法による調査から,歯科専門職以外の職種が活用できるオーラルフレイル評価項目を検討した.

【対象と方法】オーラルフレイル概念図19 年版の第1~第3 レベルに基づき,関連論文などから評価項目を抽出し,研究チームで検討した《第1 レベル:10 項目》《第2 レベル:50 項目》《第3 レベル:28 項目》計88 項目をデルファイ法の1 回目調査項目とした.多職種によるオーラルフレイル評価のための各項目の必要度について,デルファイ調査を2 回実施した.対象は,全国の摂食嚥下障害看護認定看護師とし,同意率80% 以上をコンセンサスの基準とした.

【結果】1 回目調査の分析対象者は240 名(回収率26.7%),2 回目調査は120 名(回収率48.7%)であった.最終的に,オーラルフレイル評価項目は88 項目から68 項目に精選された.

【結論】本研究で精選されたオーラルフレイルの評価項目は,オーラルフレイルの特徴を踏まえた包括的で多面的な内容であることが示唆された.本研究で精選された評価項目は,歯科専門職以外の多職種が実施できるオーラルフレイル評価へ向けた有益な情報となると考える.

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