2026 年 30 巻 1 号 p. 5-23
【目的】摂食嚥下障害看護認定看護師( Certified Nurse:CN)が transdisciplinary team approach に活用できる質指標を開発する.
【方法】質指標案は,医療の質評価のうちプロセスに焦点をあて文献等を基に作成された.技術的側面(A)と対人的側面(B)で構成され, Aがスクリーニング等 4概念 21項目, Bが風土等 10概念 39項目,合計 60項目となった.質指標の内容・表面妥当性を検討するために,CNに対し質問紙調査と専門家パネルを,チームを構成する多職種による内容妥当性を検討するために,日本摂食嚥下リハビリテーション学会評議員に対し質問紙調査を行った.構成概念妥当性と信頼性等を確認するために,病院勤務の CNに対し質指標の実践頻度を Web調査し,統計解析した.
【結果】CN 9名による質指標の妥当性・重要性・適切性・実施可能性に関する 9段階評価の中央値(Mdn)は 5~9で,Mdn 5・6の項目を専門家パネルで検討,修正した.評議員 45名による質指標の妥当性・重要性・適切性に関する 9段階評価の結果, 59項目の Mdnが 7~9だった.Mdnが 6だった 1項目は変更せず,[他チームとの連絡調整]を追加し,全体で 61項目となった. CN 200名(有効回答 24.4%)の調査の結果,Bの 5項目に天井効果を認め,共通性 .16未満の 2項目以外の IT相関は Aで r=.37~.60,Bで r=.55~.81だった.GP分析は 58項目で上位群が有意に高かった.既知集団として CNがチームに所属,チームメンバーが 5職種以上および 9名以上,OJT頻度が高い,チーム加算の算定ありの場合, A・Bともに項目合計値が有意に高かった.探索的因子分析では Aが 5因子, Bが 4因子で解釈可能な項目で構成された.Cronbach’s αは Aで .875,Bで .980だった.
【結論】61項目の質指標は妥当性・信頼性が確認された.