2005 年 9 巻 1 号 p. 46-50
摂食・嚥下障害者の食事を提供するために必要な要素を挙げるならば,「栄養」・「安全」・「嗜好」の3つである.この3つを分析視点として,学会の研究動向を概観した.はじめに,学会発足以前の研究動向(介護食や嚥下食)について解説し,次に,この10年間(1995~2004年)の学会の研究動向を,教育講演,シンポジウム(パネルディスカッション),研修セミナー(ポストコングレス),口頭発表(ポスター)の順に述べた.次に,学会誌に掲載された研究論文およびデータベースによる文献検索により,内容を分析した.最後に,この10年間の成果をまとめ,今後の課題について指摘した.