抄録
自治体財政が困窮している理由から,日本ではネーミングライツによる自主財源確保が盛んである.ネーミングライツは自治体と購入する企業の担当者がネーミングライツを導入する施設の広告効果や社会貢献度を鑑みながら相談し,契約価格の合意形成を行っている.しかしどのような企業がいくらでネーミングライツを購入するのかが分からず,目安となる価格を決めることが難しいという課題がある.本論文では2019年調査の日本におけるネーミングライツ契約情報データを用いて,日本ではあまり扱われてこなかったネーミングライツの契約価格に影響する要因を明らかにする.本研究の結果は日本における契約価格の大きい取引において,ネーミングライツの価格決定要因について一定の解を与える加えてネーミングライツの契約価格に影響を与える要因から核となる金額を算出できるため,円滑に合意形成することができる.