日本透析医学会雑誌
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原著
血液透析患者に対するHb維持量および費用対効果からみたdarbepoetinとrHuEPOの比較検討(前向き介入試験)
緒方 亮二長田 一元武井 勝也箭本 結花古屋 明美井上 浩伸原口 和貴鈴木 斐庫人小林 哲郎
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キーワード: Hb維持量
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2008 年 41 巻 12 号 p. 837-842

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抄録

末期腎不全の患者はエリスロポエチン欠乏の結果として貧血が進行する.この腎性貧血を治療するためにrecombinant human erythropoietin(rHuEPO)が広く処方されてきた.2007年7月,rHuEPOの半減期を延長させたアナログ製剤であるdarbepoetinが日本で認可された.血液透析患者におけるdarbepoetinとrHuEPOのHb維持量および費用対効果を比較するため,18週間の前向き介入試験を行った.すずきネフロクリニックで週3回透析を受けている患者77名を2群に分けた.目標Hb値10.0~11.4g/dLを維持するためのHb維持量として39名をrHuEPO 750IU/HD,38名をdarbepoetin 15μg/weekを投与するように各々割り当てた.18週時点で,平均Hb値においてdarbepoetin群はrHuEPO群を有意に上回った.目標Hb値を超える割合はdarbepoetin群の方がrHuEPO群よりも有意に多くなった.最終的なHb値はdarbepoetin群が高くなったがcostはdarbepoetin群で低くなり,費用対効果においてdarbepoetin群はrHuEPO群よりも明らかに優っていた.今回の結果は,darbepoetin 15μg/weekは血液透析患者への一般的なHb維持量としては高力価であり,15μg/weekよりも減量して使用する必要があることを示唆する.

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© 2008 一般社団法人 日本透析医学会
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