抄録
2011年末の統計調査は全国の4,255施設を対象に実施され,4,213施設(99.0%)から回答を回収した.2011年1年間の年間導入患者数は38,613人であった.年間導入患者数は2009年,2010年と減少していたが,2011年は増加に転じた.年間死亡患者数は増加し続けており,2011年1年間に死亡した患者は30,743人と初めて年間3万人を超えた.わが国の透析人口は増加し続けているが,2011年末の透析人口は304,856人とこちらも初めて30万人を超えた.人口百万人あたりの患者数は2,385.4人である.2010年末から2011年末までの年間粗死亡率は10.2%であり,この20年間で初めて10%を超えた.透析導入症例の平均年齢は67.84歳,透析人口全体の平均年齢は66.55歳であった.年間導入患者腎不全原疾患では糖尿病性腎症が最も多かった(44.3%).透析人口全体での腎不全原疾患は昨年調査まで最多であった慢性糸球体腎炎(34.8%)を抜いて,糖尿病性腎症(36.7%)が最も多く認められる原疾患となった.2011年3月11日に発生した東日本大震災に関連した調査では,震度6以上を経験した施設は東北地方に,震度5以上6未満を経験した施設は関東地方に多かった.震災を原因として操業不能となった施設は315施設存在し,これに伴って合計10,906人の透析患者が施設間を移動していた.週3回の施設血液透析を施行されている男性透析患者の尿酸値の平均は7.30 mg/dL,女性の平均は7.19 mg/dLであった.約17%の患者に何らかの高尿酸血症治療薬が使用されていた.施設調査結果によれば腹膜透析(PD)患者数は9,642人,PDは行っていないがPDカテーテルを腹腔に留置している患者は369人であった.