抄録
われわれは濃度希釈法による動静脈瘻 (AVF) 推定血流量 (eAVF-FV) と, フロープロファイル法 (FP法) およびパルスドプラ法 (PD法) による上腕動脈推定血流量 (eBA-FV) の測定値を比較検討した. 維持血液透析17例に対し透析前にアロカメディカル社ProSoundα7 (以下A7), GEヘルスケア社LOGIQ Book XP (以下LB) により, eBA-FVおよびAVF血流途絶下のAVF側eBA-FV (pBA-FV), AVF反対側肢のeBA-FV (cBA-FV) を, さらに透析中Transonic Systems社HD02により濃度希釈法でeAVF-FVを各3回測定し, 再現性, 平均値, 誤差率 (誤差率=[|eBA-FV-eAVF-FV|]/eAVF-FV×100) を検討した. eAVF-FVは155~1,045mL/min (566±322mL/min) でA7-FP法とA7-PD法のeBA-FVと有意差はなく, LB-PD法は有意に高値だった. 誤差率はA7-FP法で39±42%, A7-PD法で47±45%で両者間に有意差はなく, LB-PDは83±59%で他2者より有意に大きく (p=0.025), pBA-FV, cPA-FV補正による有意の変化はなかった. 超音波による血流量測定値は, 誤差率を勘案すれば臨床的に有用と思われる.