日本透析医学会雑誌
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症例報告
膀胱内病変が原因で両側水腎症による急性腎障害をきたした多発性骨髄腫の1例
岡本 光平河野 圭志藤井 秀毅清水 真央神澤 真紀福田 輝雄垣内 誠司南 博信西 慎一
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2018 年 51 巻 8 号 p. 517-523

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抄録

症例は71歳女性. 全身倦怠感を主訴にX年5月に近医を受診, 腎機能障害を認め翌日に当科紹介受診となった. 受診時Cre 7.49mg/dL, M蛋白血症と胸腹部単純CT検査にて膀胱壁肥厚と両側水腎症を認めた. 両側水腎症に対して両側尿管カテーテルを挿入し, 右内頸静脈よりバスキュラーアクセスを留置して緊急血液透析を施行した. 骨髄検査の結果, 多発性骨髄腫と診断, 膀胱壁肥厚は粘膜下腫瘍であり生検により多発性骨髄腫の髄外病変と診断した. 多発性骨髄腫と診断後にBD (ボルテゾミブ+デキサメタゾン) 療法を開始. 腎機能は緩徐に改善していき, 血液透析からは離脱し得た. 多発性骨髄腫に膀胱内髄外病変を合併することは非常に稀であり, 文献的考察も含めて報告する.

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© 2018 一般社団法人 日本透析医学会
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