2019 年 52 巻 5 号 p. 295-299
症例は血液透析中の76歳男性. 2年前に声門癌に対して放射線療法後, 経過観察のためのPET-CTにてFDG集積を伴う右腎腫瘍, 腎門部リンパ節, 両側鼠径リンパ節腫大を認めた. 根治的右腎摘除術, リンパ節摘除術を施行され, 病理結果はmalignant lymphoma (non-Hodgkin’s lymphoma, follicular lymphoma, grade 1) であった. 維持透析中であること, 腫瘤はすべて外科的に完全摘除されていることを考慮し, 追加治療を行わず経過観察中であるが, 術後10か月で再発を認めていない. 腎原発の悪性リンパ腫は非常にまれであり, 本邦ではこれまでに3例の症例報告を認めるのみである.