日本透析医学会雑誌
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症例報告
特異な食事, 嗜好内容によると思われる閉経前, 続発性低骨塩量の血液透析患者の1例
今中 俊爾吉田 有里柴崎 泰延
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2020 年 53 巻 6 号 p. 345-351

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抄録

40歳代前半, 閉経前血液透析患者が骨検診で低値を示し精査した. DXAは大腿骨 (hip) Tスコア68%, −2.4 SD, Zスコア70%, −2.2 SDを示した. 低骨塩量は, 腎疾患に伴う骨病変, 女性, 低体重, 喫煙, 運動せず, 短期間のステロイド治療の既往が関連していると思われたが, 医療面接, 栄養調査から長期にわたる特異な食事, 嗜好内容が明らかになった. 食事記録は61kcal/kgの高エネルギーであり脂質が多かった. たんぱく質は10.8%と低く, 魚類はほぼ食べていなかった. 血清25水酸化ビタミンDは7.9ng/mLと著明な低値を示し, ビタミンDの摂取は0.9〜2.7μg/日の極めて少量であった. 炭水化物は51%を占めたが, 小児期より1日1Lに及ぶ極端な嗜好飲料の摂取がみられた. カルシウムは143〜415mg, またリンは871mgとやや多かったが, 嗜好飲料からの摂取が一部を占めた. 日光照射は少なくなかった. これらの結果から, 栄養素バランスの異常を主な原因とする続発性の低骨塩量と思われた.

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© 2020 一般社団法人 日本透析医学会
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