日本透析医学会雑誌
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速報
血液透析クリニック通院中の患者1例にCOVID-19発症するも二次感染を防止し得た事例 : 学会指針に従った感染防御対策の有用性と集団的隔離透析 (Hemodialysis with Cohort Isolation) について
羽賀 里御浦辺 俊一郎深澤 桃子加藤 亜輝良松沢 翔平加藤 基子檜山 英己栗井 阿佐美南雲 三重子尾崎 美津子古森 くみ子清水 美智江水品 伊津美山本 茉梨恵白鳥 恵巽 亮子倉田 康久兵藤 透
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2020 年 53 巻 9 号 p. 465-470

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抄録

当院はCOVID-19感染者の多い神奈川県にある無床外来維持血液透析クリニックである. 透析患者は学会指針のマスク着用, 手洗い等の標準予防策を遵守し通院している. 今回, 血液透析患者1例がCOVID-19に罹患していることが判明した. この普段からの標準予防策に加えて, 発生から2週間, 感染者が出た透析時間帯の患者は時間帯を固定, 同一メンバーとし, 不要不急の検査, 受診, 手術は延期し, 感染防御対策を行うこと (集団的隔離透析) を補完的に加えることで, 二次感染が防止できたと考えられる事例を経験した. 特にマスク, 手洗い等の普段からの学会指針の基本を遵守することが二次感染防止に非常に有効と考えられた.

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© 2020 一般社団法人 日本透析医学会
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