日本透析医学会雑誌
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症例報告
血液透析開始後も再発を繰り返す難治な顕微鏡的多発血管炎にアバコパンが有効だった1例
中山 隆弘松尾 凱田中 智視阿部 真也大山 みどり藤田 耕太朗荒海 光良奥山 あゆみ後藤 瑞恵中山 恭子
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2024 年 57 巻 4 号 p. 155-160

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抄録

顕微鏡的多発血管炎(MPA)を発症し,シクロホスファミドとリツキシマブによる寛解導入治療を行ったが,腎機能は低下し1年3か月後に血液透析を開始した.その後もプレドニゾロンによる維持療法を継続していたが,心筋炎を発症したためミゾリビンを追加していた.1年8か月後には肺病変が出現し,再寛解導入療法中に大動脈炎と急性動脈解離を発症するもアバコパンで寛解に至った.透析開始後も再発を繰り返す難治なMPAだったが,アバコパンが有効だった.

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© 一般社団法人 日本透析医学会
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