日本透析療法学会雑誌
Online ISSN : 1884-6211
Print ISSN : 0911-5889
ISSN-L : 0911-5889
慢性透析患者にみられた難治性遷延性血小板減少性紫斑病の1例
久間 知子平尾 健谷石田 正史笠原 佳子本宮 善恢
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 19 巻 2 号 p. 159-162

詳細
抄録

透析歴5年1ヵ月の慢性透析患者 (42歳, 男性) にみられた3度の血小板減少性紫斑病症状に対し, 1度目は無ヘパリン化透析にて改善が得られたが2度目, 3度目は改善が得られず, 血漿交換療法にて改善が得られた. 本例での血小板減少性紫斑病はステロイド反応性であったことより, 特発性血小板減少性紫斑病と考えられ, 本疾患に対する血漿交換療法の有効性を確認した. なお, 最後の血漿交換後18ヵ月の現在まで, ダナゾール200mg/dayの単独投与にて血小板数は正常域を維持し得ている.

著者関連情報
© 社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top