日本透析療法学会雑誌
Online ISSN : 1884-6211
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19 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 平沢 由平, 秋山 暢夫
    1986 年 19 巻 2 号 p. 109-124
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 三村 信英, 高橋 進
    1986 年 19 巻 2 号 p. 125-135
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 三村 信英, 高橋 進
    1986 年 19 巻 2 号 p. 136-144
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 沢西 謙次, 堀越 由紀子
    1986 年 19 巻 2 号 p. 145-157
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
  • 久間 知子, 平尾 健谷, 石田 正史, 笠原 佳子, 本宮 善恢
    1986 年 19 巻 2 号 p. 159-162
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    透析歴5年1ヵ月の慢性透析患者 (42歳, 男性) にみられた3度の血小板減少性紫斑病症状に対し, 1度目は無ヘパリン化透析にて改善が得られたが2度目, 3度目は改善が得られず, 血漿交換療法にて改善が得られた. 本例での血小板減少性紫斑病はステロイド反応性であったことより, 特発性血小板減少性紫斑病と考えられ, 本疾患に対する血漿交換療法の有効性を確認した. なお, 最後の血漿交換後18ヵ月の現在まで, ダナゾール200mg/dayの単独投与にて血小板数は正常域を維持し得ている.
  • 井上 桂子, 金城 由美子, 中川 カヤ子, 広島 悦子, 梶谷 寿子, 島原 孝子, 辻 猛, 丸山 ヤスヱ, 戸田 洋子, 長田 みつる
    1986 年 19 巻 2 号 p. 163-165
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    当院ではこの2年間に, 合併症のため血液透析が続けられなくなった透析患者3例 (65-73歳) と血液浄化が必要となった尿毒症患者5例 (63-75歳) にCAPDを導入した. その患者指導について看護面より検討した. 指導にあたり, 1) 治療を自分のものとして受け入れさせる. 2) 手技を自分で行えるようにする. 3) 家庭生活を送りながら治療を行うことを目標とした. 指導上の問題として, 1) 不安が大きく治療を受け入れられない, 2) 手技習得が困難である. 特に英語になじめない, 目がみえにくい, 覚えられない, 手がふるえると言った高齢者特有の問題, 3) 家庭での患者の受け入れ, 4) 血液透析にくらべて経済的負担が大きい, など多くの問題に直面した. 治療の受け入れに対しては, カテーテル挿入前にCAPDの原理と方法について患者と家族に説明し, その後計画表にもとづいて手技を習得させた. カテーテル挿入後, スタッフがバッグ交換を行う際に, クランプの開閉をさせることから始め, 簡単な操作をくり返し行うことで治療に興味を持ち, 自分にもできるという自信をもたせた. 手技が行えない患者には家族に指導を行うことで退院することができた. なお計画的に導入した患者は積極的に指導を受け入れたが, 全身状態が悪く緊急導入した患者には治療を受け入れることができるように精神的援助を行うことが必要であった. CAPDを成功させるためには家族の協力は欠かせないが, 知識や手技を教えるだけでなく家庭背景を十分把握し, 状況にあわせた指導が必要であった. また高齢者にとって家族が大きな支えになり, 家族全員でとりくむことで患者に希望を与えることができたと思われる.
  • 熊野 和雄, 横田 真二, 清水 辰雄, 酒井 糾, 山下 明泰
    1986 年 19 巻 2 号 p. 167-173
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    安定期の成人CAPD患者9名について酸塩基平衡およびそれに影響を及ぼす因子について検討を行った. CAPD患者は血液pH: 平均7.33, HCO3-: 平均20mEq/lと軽度の代謝性アシドーシスを示し, 酸塩基出納でも1日平均20mEq/lのbase deficitが認められた. このbase deficitを改善するにはCAPD液の乳酸濃度を高くする事が有効で, 現行の35mM/lより40mM/lに変更した場合, 腹膜よりの乳酸の吸収率はいずれも約70%と同じだが, 吸収量は増加するため, 血液pHは平均7.38, 重炭酸は平均23mEq/lと有意のアシドーシス改善を認めた. CAPD患者の酸塩基平衡に影響を及ぼす因子としては腹膜よりの乳酸の吸収能, 乳酸代謝速度等があるが, 血中乳酸およびピルビン酸濃度よりみると吸収された乳酸は速やかに代謝されており, kinetic modelより検討した乳酸の腹膜よりの吸収能も患者体重を考慮に入れるとかなり近似した値を示した. 高張ブドウ糖濃度液の使用では乳酸吸収量は低下し, 重炭酸イオンの喪失量は増加するため, アシドーシス改善には不利と思われた. CAPD液の乳酸濃度は大部分の症例では現行より高濃度のものが適切と思われるが, 乳酸代謝速度の遅い例ではより低濃度の液の方が好ましく, 患者の多様化に伴い2-3種の乳酸濃度のCAPD液が必要と思われる.
  • 江良 和雄, 阿岸 鉄三, 山形 桂仁, 星野 敏久, 金子 岩和, 峰島 三千男, 久保 和雄, 鈴木 利昭, 杉野 信博, 太田 和夫
    1986 年 19 巻 2 号 p. 175-181
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    当施設においてcontinuous arteriovenous hemofiltration (CAVH) を31症例について施行した. これらの症例を分類し, なおかつ臨床経験をもとにCAVHの問題点について検討を行った.
    その結果は濾液・補充液バランス装置を用いて積極的に溶質除去を行うactive CAVH (mildなHF) が31症例 (52%), 通常のCAVH (passive CAVH) が11例 (35%) となり, passiveとactive CAVHの併用症例が4例 (13%) であった. 血液ポンプの使用をした症例は全体の71%となった. またこの治療が長時間に及ぶため夜間の管理, フィルター内における血液凝固が血液回路にまでおよびblood accessの閉塞が惹起されることも多い. われわれはこれらの問題を解消するためpassiveおよびactive CAVH用システムを開発した. システムとしては血液駆動部, 濾液・補充液バランス部とblood acess確保部により構成されている. Passiveおよびactive CAVHに使用した濾過器はAmicon社製Diafilter-20, Gambro社製FH-101, 旭メディカル社製PAN-50, 60Pとニプロ社製UF-50である. 濾過器の性能を濾過係数 (LP) とふるい係数 (SC) で表わしたところLP 22.6±8.6ml/hr/m/mmHgでSCは尿素0.98±0.02, クレアチニン0.94±0.06, イヌリン0.65±0.12でアルブミンは0であった. 体外回路の血液充填量は24mlである.
    治療時間数は1日-47日で平均の治療時間は8.3日であった. 濾過についてはpassive CAVHの平均濾過量は350ml/hrとなり, active CAVHの置換液量は350-1,000ml/hrであった. 抗凝固薬は全体の65%がヘパリンを用い投薬量は8U/hr/kgとした.
    われわれはactive CAVHに必要なシステムを開発したが, 本システムはpassive CAVHに切り換えが可能であり, CAVHの特長を最大に生かした装置といえる.
  • 江崎 和芳
    1986 年 19 巻 2 号 p. 183-197
    発行日: 1986/02/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    42名の慢性腎不全患者 (非透析患者 (UD) 11名, 血液透析患者 (HD) 22名 (acetate透析 (HDA) 10名, 重曹透析 (HDB) 12名), 血液濾過患者 (HF) 9名) を対象にしてintravenous glucose tolerance test (ivGTT) および赤血球insulin receptor assayを行い, 慢性腎不全に伴う耐糖能異常の機序および各種血液浄化法の影響を検討した.
    その結果, 以下の成績を得た.
    1) ivGTTの結果, UD群では耐糖能異常があり, HD群やHF群ではそれが改善していた. 2) UD群の赤血球に対する125I-insulinの特異的結合率は正常群, HD群, HF群より有意の低値を示した. また, HDA群とHDB群は同じ結合率を示し, 正常群に比し有意の低値を示した. 一方, HF群の結合率は正常群と差がなかった. 3) 各群の赤血球に対する125I-insulinの特異的結合率の平均値をもとに, Scatchard analysisを行い, De Meytsらの方式に従って赤血球1個当りのinsulin receptor数およびその親和性を求めた. insulin receptor数は, 正常群で450 sites, UD群で205 sites, HD群で380 sites, HF群で590 sitesであった. また, その親和性 (Ke) は, 正常群で0.437 (108M-1), UD群で0.650 (108M-1), HD群で0.490 (108M-1), HF群で0.345 (108M-1) であった.
    以上の結果より, 耐糖能異常の原因の1つにinsulin receptor数の減少が考えられた. HD群の耐糖能異常の改善はinsulin過剰分泌を伴い, このことはinsulinの結合能の不完全な改善と関係があると考えられた.
    一方, HF群のinsulin結合能は改善しており, これはinsulin receptor数の増加によるものと考えられた. よって, 慢性腎不全に伴う耐糖能異常の改善に対してHFはHDより優れた血液浄化法であると考えられた.
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