日本透析療法学会雑誌
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原因不明の高Mg血症により呼吸困難, 傾眠傾向を呈した維持血液透析患者の1例
岡田 一義花川 和也前田 浩利三ツ林 裕巳高橋 進山口 一裕鵜浦 達也菅野 千鶴子
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1991 年 24 巻 5 号 p. 647-649

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抄録
原因不明の高Mg血症により呼吸困難, 傾眠傾向を呈した維持血液透析患者を経験したので報告する. 症例は, 58歳, 男性. 糖尿病性腎不全にて, 外来透析を受けていたが, 傾眠傾向が認められたため入院となった. 著明な血清Mg濃度の上昇 (6.7mg/dl) を認めたため, 5日間連続で血液透析を施行したところ, 血清Mg濃度の低下とともに意識レベルの改善を認めた. 高Mg血症の原因を検索したが不明であり, 透析患者における定期的な血清Mg濃度の測定は重要であると思われた.
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© 社団法人 日本透析医学会
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