日本透析療法学会雑誌
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血液透析患者におけるリコンビナントヒトエリスロポエチン治療時の血圧変化について
寺山 百合子森田 秀本村 文一二川原 和男舟生 富寿
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キーワード: HD患者, rHuEPO治療, 血圧
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1993 年 26 巻 9 号 p. 1483-1485

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抄録

HD患者におけるrHuEPO治療時の血圧変化の実態を明らかにするために, rHuEPO治療した99例について治療前の血圧により4群に分けて血圧変化を観察した. I群 (収縮期圧<140, 拡張期圧<90mmHg) では29例中15例, II群 (≧140, <90) では13例中5例, III群 (≧140, ≧90) では20例中9例, IV群 (降圧療法中) では37例中19例に血圧上昇を認めた. 他の例は4群とも血圧低下または不変であった. 全例では48.5%に血圧上昇が認められた.
以上から, rHuEPO治療時には投与前の血圧に拘わらず血圧上昇例が高頻度にみられるので, 血圧変化に十分注意すべきと思われた.

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